特集 小児・思春期糖尿病アップデート――診断・治療から生活のサポートまで
Ⅳ 子どもの生活のサポート
10.大規模災害
-――平時より備えておきたいこと
藤原 幾磨
1
1仙台市立病院小児科
pp.56-59
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003333
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大規模災害に遭遇した場合,慢性疾患をもつ子どもは日常とは異なる状況を強いられ,治療や療養の継続が困難になり得る.1型糖尿病はインスリン治療が生命維持に必須であり,患者および医療者ともに大規模災害に備えておくことが大切である.十分量のインスリンの確保,自己血糖測定や注射に必要な物品の扱いのほか,災害時の食事量や内容,運動量の変化に対しては,普段の生活でインスリン量を意識していることが役立つ.医療者には,災害に備えるためのインスリンや物品の処方への配慮のほか,患者教育やネットワーク作りを行うことも望まれる.
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