特集 正しく指示する 子どもの栄養・病気のときの食事指導Ⅱ
4.高血圧
菊池 透
1
1埼玉医科大学小児科
pp.1458-1465
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003296
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わが国の高血圧者数は生活習慣病の中では最も多い.その発症の要因として,小児期からの食塩の過剰摂取が最も重要である.日本高血圧学会では,一日6g未満の食塩制限を推奨している.日本人幼児の食塩摂取量は,3歳児で6.9g,5歳児で7.8gであり,乳幼児期から食塩制限に関する食育が望まれる.一方,摂取食塩の大部分は外食と加工食品に含まれるため,社会全体で食品中の食塩含有量を減らす取り組みが有効である.広島県呉市では,行政と多くの団体が参加し減塩活動を推進し,減塩給食も実施している.食塩制限は,二次性高血圧にも有用であり,体質や体格にかかわらず,すべての小児への食育として重要である.
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