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特集 高血圧診療 Update
各論
さまざまな病態における血圧管理
小児・若年者の高血圧
Hypertension in children and adolescents
石田 万里
1
,
池住 洋平
2
,
菊池 透
3
ISHIDA Mari
1
,
IKEZUMI Yohei
2
,
KIKUCHI Toru
3
1広島修道大学健康科学部健康栄養学科
2藤田医科大学医学部小児科学
3埼玉医科大学小児科
キーワード:
高血圧
,
小児
,
若年者
,
ガイドライン
Keyword:
高血圧
,
小児
,
若年者
,
ガイドライン
pp.457-462
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001833
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はじめに
わが国の小児および若年者の高血圧頻度は,測定回数・方法によりさまざまであるが,健常な小中学生で0.1~5.5%1),高校生男子で5.4%,女子で7.4%2),大学生男性で9.5~10.8%,女性で1.4~2.4%3)であるとの報告がある。小児や若年者の高血圧は,健診などで偶然発見されることが多く,ほとんどは無症状である。その多くは本態性高血圧であり,肥満や家族歴と関連することが多いが,二次性高血圧は成人よりも比較的頻度が高い。小児・若年者高血圧は成人期の高血圧に移行することが多く4),また成人期の高血圧合併症は,小児期から高血圧であった場合,より早期に生じる。したがって,小児・若年者高血圧対策の主目的の1つは早期診断であるといえる。小児・若年者高血圧をいかに早期に発見して,高血圧の診断,原因の鑑別,治療へとつなげられるかということが重要で,それにより小児・若年者高血圧を成人高血圧へと移行させず,合併症を予防することができる。

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