特集 正しく指示する 子どもの栄養・病気のときの食事指導Ⅱ
5.急性肝不全
近藤 宏樹
1
1近畿大学奈良病院小児科
pp.1467-1471
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003297
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急性肝不全では,急速に肝細胞の変性・壊死,あるいは代謝的機能障害により,肝臓の合成,代謝,および浄化能が低下する.肝性脳症や多臓器不全などが急速に進行するため,人工肝補助療法を含めた集中治療や,ときには肝移植が必要となる.一方,急性肝不全では異化亢進があり,安静時エネルギー消費量は健常人と比較して1.2~1.3倍に増加する.その他,肝臓は栄養代謝の中心臓器でもあるため,栄養療法においても,低血糖や高アンモニア血症,低ナトリウム血症に注意するなど,糖質・タンパク質・脂質のほか電解質や酸塩基平衡など多岐にわたり注意すべき点が多い.
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