オピニオン
12歳以上の自死(自殺)予防
-――受診者に抑うつ状態と自死リスクのスクリーニング検査(PHQ-9A+ASQ)を
泉 信夫
1
1元・出雲市立総合医療センター小児科
pp.486-493
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003028
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日本では自死(自殺)は10~19歳の死因構成の第1位である.自死未遂は完遂の50~100倍いるとされ,後の再企図の大きなリスクとなる.自死児の多くは,その数か月以内に多くは身体症状を主訴に医療機関を利用し,希死念慮は短刀直入に問わなければ普通,自らは口にしない.米国小児科学会は12歳以上の受診者全員に抑うつ状態と自死リスクのスクリーニング検査,PHQ-9AとASQ(かかりつけ医は両者を,救急外来はASQのみを)行うことを推奨している.日本でも実施を考えたいが,2022年に自死予防に向け,かかりつけ医と精神科,心療内科との連携を評価する「こころの連携指導料」が新設された.
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