Japanese
English
特集 現代の自殺をめぐる話題
自殺対策と自死遺族支援
Suicide Prevention and Support for Survivors in Japan
山田 朋樹
1
,
白川 教人
2
,
河西 千秋
1
,
石ヶ坪 潤
1,3
,
小田原 俊成
1
,
平安 良雄
1
Tomoki YAMADA
1
,
Norihito SHIRAKAWA
2
,
Chiaki KAWANISHI
1
,
Jun ISHIGATSUBO
1,3
,
Toshinari ODAWARA
1
,
Yoshio HIRAYASU
1
1横浜市立大学精神医学教室
2横浜市こころの健康相談センター
3横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
1Department of Psychiatry, Yokohama City University, Yokohama, Japan
2Mental Health Counseling Center, City of Yokohama
3Yokohama City University Medical Center, Critical Care and Emergency Medical Center
キーワード:
Survivor
,
Support for survivor
,
Psychological autopsy
,
Grief work
,
Suicide prevention
Keyword:
Survivor
,
Support for survivor
,
Psychological autopsy
,
Grief work
,
Suicide prevention
pp.1077-1084
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101521
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はじめに
2006年に制定された自殺対策基本法に続き,翌2007年6月8日に閣議決定された自殺総合対策大綱(以下,大綱)における重点施策の1つとして「遺された人の苦痛緩和」が挙げられている。具体的には,①自助グループ支援,②学校・職場での自殺発生後の身近な人への対応,③遺族支援の情報の充実,が提唱されている。大綱におけるこうした提示は,わが国の遺族支援体制がまだ不十分であり,喫緊の課題として早急に取り組むべき事柄であることを示している。その結果,最近になって大綱によって設置された機関である自殺予防総合対策センター(国立精神・神経センター内)や各自治体における自殺対策の中で,自死遺族支援が徐々に取り上げられるようになってきた。本稿では,その現状を紹介しながら,自殺が遺族に及ぼす影響や遺族支援をめぐる問題点について述べる。
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