特集 日常診療に活かせる 専門外来の知識とテクニックⅡ
3.神経発達症(発達障害)
-――発達外来
竹内 史穂子
1
,
稲葉 雄二
1
1長野県立こども病院神経小児科
pp.223-229
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002956
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小児科での日常診療において,心身の不調の訴えや養育者の育児に関する困り感を相談されることは少なくない.その背景に神経発達症があることも多い.神経発達症が疑われた場合,養育者や児の気持ちに寄り添うとともに,その診断には具体例を挙げた詳しく丁寧な問診,園や学校,保健師などの支援者からの情報収集,神経発達症と似た症状を呈する他疾患の鑑別が重要である.そのうえで養育者を支援する観点で対応し,児との愛着形成の醸成を見守ることと,児の二次障害の予防のためにも,教育や福祉,専門医療機関と連携した継続的な対応が望まれる.当院で実践している発達障害専門外来での経験を共有し,日常診療の参考にしていただければ幸甚である.
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