特集 外来で診る発達障害――基礎知識 & よくある相談への対応
Ⅳ よくある相談への対応
7.言葉の遅れ
-――「言葉が出ない」「言葉が遅れている」など
竹内 史穂子
1
,
稲葉 雄二
1
1長野県立こども病院神経小児科
キーワード:
言語発達
,
自閉スペクトラム症
,
知的発達症
,
構音障害
,
吃音
Keyword:
言語発達
,
自閉スペクトラム症
,
知的発達症
,
構音障害
,
吃音
pp.1233-1238
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002342
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
言葉の遅れに関する相談は幼児期の発達の主訴として最も多い.原因としては,自閉スペクトラム症(ASD)や知的発達症,発達性言語症が多いが,難聴や器質的神経疾患の鑑別も必要である.喃語や初語の時期,発語の内容や言語の意味理解が年齢相当にできているかどうか,アイコンタクトなどの非言語的コミュニケーションの質と量,発音の不明瞭さの有無,運動発達,養育環境について評価する.必要に応じて,専門機関への紹介と地域の母子保健担当者との連携を検討する.同時に,養育者の不安や困り感に寄り添い,言葉の量的な発達のみに注目せずにかかわり遊びなどの重要性を助言するなどの対応が望まれる.
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.