特集 小児予防救急――病気やケガを未然に防ぐ仕組みづくり
4.小児救急の現場を守るワクチン
齋藤 昭彦
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野
キーワード:
ワクチン
,
小児救急
,
予防
Keyword:
ワクチン
,
小児救急
,
予防
pp.672-676
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002627
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小児救急の現場において,インフルエンザ菌b型ワクチン,肺炎球菌結合型ワクチンの普及は,小児の細菌性髄膜炎のリスクを下げることに成功した.また,小児でとくに発生頻度の高いロタウイルス感染症,インフルエンザに対するワクチンは,それぞれの疾患の発症者の減少,重症化予防に重要な役割を果たしている.小児における新型コロナワクチンは,接種率が伸び悩んでいるが,重症化予防効果が示されており,今後の流行に備え,接種率を上げる必要がある.また,小児救急の現場で,これらの重要なワクチンの接種状態を母子手帳で確認することは重要であり,もし,未接種,未完了の場合は,かかりつけ医やワクチン接種ができる外来受診などを約束してもらう必要がある.
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