特集 一般小児科医のための小児てんかん診療ガイド
8.抗てんかん薬の作用機序から考える治療戦略
浜野 晋一郎
1
1埼玉県立小児医療センター神経科
キーワード:
GABAA受容体
,
電位依存性Na+チャネル
,
電位依存性Ca2+チャネル
,
炭酸脱水酵素
,
グルタミン酸受容体
Keyword:
GABAA受容体
,
電位依存性Na+チャネル
,
電位依存性Ca2+チャネル
,
炭酸脱水酵素
,
グルタミン酸受容体
pp.1000-1007
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002280
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
てんかん治療の初期選択薬決定において最優先すべきはことは発作型で,次いで副作用と継続内服への配慮が挙がる.また,小児では抗てんかん薬による発作増悪がまれではないことに留意する.初期選択薬の効果が不十分で,その後の薬剤を選出する際には,薬剤の作用機序を重視する.抗てんかん薬は,作用機序の観点から ① GABAA受容体・GABA作動系システム,② 電位依存性Na+チャネル,③ 電位依存性Ca2+チャネル,④ 炭酸脱水酵素,⑤ グルタミン酸受容体,⑥ シナプス小胞膜タンパクに大別できるので,すでに試みた選択薬と異なる作用機序が優位な薬剤を順に選出する.抗てんかん薬を生涯必要とする症例があることをふまえて薬剤選択をすることが重要である.
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.