綜説
児童精神科と小児科の連携
-――漢方を仲立ちとして
小野 和哉
1
1聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室
キーワード:
漢方
,
児童精神科
,
発達障害
,
抑肝散
,
甘麦大棗湯
Keyword:
漢方
,
児童精神科
,
発達障害
,
抑肝散
,
甘麦大棗湯
pp.315-320
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002104
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児童精神科と小児科の連携を漢方を仲立ちにしてみると両科の違いや協調のあり方などを浮き彫りにできると考え,児童精神科が対象とする主要疾患に関する漢方治療の実際について明らかにした.経験則に基づき,エビデンスには欠けるが,実臨床では心身一元論に立つ漢方治療は相互に理解しやすい治療手段である.連携をとる場合において相互にコンセンサスのある治療手段は,その標的となる病態が理解しやすく,とくに加齢におけるトランジションには大きな意義がある.本稿を通じ,両科がますます連携を深めていくことを願う.
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