特集 基本理論に基づいた小児漢方診療
疾患別漢方治療 小児の睡眠障害に対する漢方治療の基本的な考え方とその実際
平岩 久幸
1
1メディカルハーブクリニック・ひらいわ
キーワード:
漢方薬
,
睡眠-覚醒障害
,
甘麦大棗湯
,
柴胡加竜骨牡蠣湯
,
柴胡桂枝乾姜湯
,
抑肝散
,
抑肝散加陳皮半夏
,
証
Keyword:
Drugs, Chinese Herbal
,
Sleep Wake Disorders
,
Yokukansankachimpihange
,
Saiko-ka-ryukotsu-borei-to
,
Yi-Gan San
pp.67-72
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2022057083
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▼小児の睡眠障害に対して、早期に適切な漢方治療を実施するための基本的な考え方を示した。▼構成生薬の薬効、薬理を念頭におき、安神薬、理気薬を含む方剤の意味を理解することにより弁証論治による病態の把握と随証治療をふまえた漢方薬の選択が容易になる。▼甘麦大棗湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、柴胡桂枝乾姜湯を処方した6例を提示した。▼四診(望診・聞診・問診・切診)を通して、睡眠障害以外にみられる多彩な症状(頭痛、腹痛、不登校など)にも配慮して、方剤や生薬を合方・加味することで、有効性を高める工夫をする。▼漢方治療を行いながら、個々の特性にあわせた睡眠衛生教育に役立つ情報収集も可能である。
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