綜説
けいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)の病態・診断・治療
髙梨 潤一
1
1東京女子医科大学八千代医療センター小児科
キーワード:
けいれん重積型(二相性)急性脳症
,
AESD
,
小児急性脳症診療ガイドライン2016
,
二相性臨床経過と遅発性拡散能低下を呈する乳児頭部外傷
,
TBIRD
Keyword:
けいれん重積型(二相性)急性脳症
,
AESD
,
小児急性脳症診療ガイドライン2016
,
二相性臨床経過と遅発性拡散能低下を呈する乳児頭部外傷
,
TBIRD
pp.939-948
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001842
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けいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)は最も頻度が高い脳症症候群(脳症全体の34%)であり,二相性の臨床経過と遅発性の拡散能低下(BTA)が特徴である.先行する感染病原体としてヒトヘルペスウイルス6,7型(32%),インフルエンザウイルス(7%)の頻度が高い.死亡例は2%と低いが,神経学的後遺症を61%に認める.脳病理の検討から,BTAは肥胖型星状細胞の増生に伴う拡散能低下を反映していると考えられる.エビデンスのある治療は確立していないが,脳平温療法(TTM)は今後期待し得る治療法である.
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