綜説
川崎病急性期治療のガイドライン(2020年改訂版)のポイント
三浦 大
1
1東京都立小児総合医療センター循環器科
キーワード:
川崎病
,
急性期治療
,
免疫グロブリン療法
,
エビデンス
,
アルゴリズム
Keyword:
川崎病
,
急性期治療
,
免疫グロブリン療法
,
エビデンス
,
アルゴリズム
pp.719-725
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001784
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
不全型を含め川崎病の標準治療は,免疫グロブリン静注一括投与とアスピリン経口投与である.無熱時にはアスピリンのみの投与でよいが,微熱や炎症反応が持続する例では免疫グロブリン静注を検討する.免疫グロブリン静注不応予測スコアの高リスク例には,免疫グロブリン静注単独でも差し支えないが,併用療法を行う場合はプレドニゾロンあるいはシクロスポリンが推奨される.免疫グロブリン静注不応例は投与終了後24〜36時間で判定し,免疫グロブリン静注再投与などの追加治療を行う.ステロイド,シクロスポリンのほか,インフリキシマブ,ウリナスタチン,血漿交換も追加治療の選択肢である.冠動脈瘤を抑制するためには,第7病日までにIVIGを投与し,IVIG不応例でも第9病日までに治療が奏効することを目指す.
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.