ミニ特集 小児循環器疾患に対する再生医療
2.Tissue-Engineered Graftを用いた治療
松村 剛毅
1
,
新岡 俊治
1
1東京女子医科大学医療安全科/心臓血管外科
キーワード:
再生医療
,
再生血管
,
生体吸収性ポリマー
,
先天性心疾患
,
外科治療
Keyword:
再生医療
,
再生血管
,
生体吸収性ポリマー
,
先天性心疾患
,
外科治療
pp.620-625
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001760
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先天性心疾患の外科治療において機能的な修復を得るために,また心血管系の構造的欠損を補填するためにしばしば人工血管などの人工代用補填物が使用される.血栓や遠隔期における人工物の質的・機能的劣化,小児患者における成長の点などを考慮すると生体適合性があり,また体格や血流量の変化に追従でき,かつ遠隔期における合併症の回避が可能な代用血管があれば,患児たちの投薬・検査数,再手術のリスクを減らす可能性もあり理想的である.20年も前にはなるが,生体吸収性ポリマーを用いた再生血管療法を先天性心疾患の患者に応用した経緯がある.そのメカニズムや臨床応用の遠隔成績を含め,ここに概略を記す.
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