今月の主題 可溶性膜糖蛋白
解説
tissue factor
中村 伸
1
,
神窪 勇一
2
Shin NAKAMURA
1
,
Yuichi KAMIKUBU
2
1京都大学霊長類研究所分子生理部門
2化学及血清療法研究所第三製造部
キーワード:
tissue factor
,
組織因子
,
VII/VIIa受容体
Keyword:
tissue factor
,
組織因子
,
VII/VIIa受容体
pp.925-932
発行日 1994年8月15日
Published Date 1994/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902067
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
tissue factor(組織因子,TF)はサイトカイン受容体スーパーグループの一員であるが,凝固因子・Ⅶ/Ⅶaの受容体として血液凝固反応の実質的な開始機能を担っている.他の膜蛋白質や受容体と同様,TFも血中に"遊離"型が存在し種々の凝血病態との関連で注目されている.本稿ではTFの機能ならびに分子性状を概説するとともに,血中"遊離"TFの可溶性あるいは膜結合性を同定するための新規の高感度分別測定法を紹介する.なお,TFの構造,機能,発現特性および生理的意義の詳細については関連の文献1~5)を参照いただきたい.〔臨床検査38:925-932,1994〕
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.