Japanese
English
経験と考察
舟状骨偽関節に対する血管柄つき骨移植術の適応に影響した因子
Factors which influenced indication of vascularized bone graft for scaphoid nonunion
森谷 浩治
1
,
坪川 直人
1
K. Moriya
1
,
N. Tsubokawa
1
1新潟手の外科研究所
1Niigata Hand Surgery Foundation, Niigata
キーワード:
scaphoid nonunion
,
vascularized bone graft
,
indication
Keyword:
scaphoid nonunion
,
vascularized bone graft
,
indication
pp.424-428
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_424
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は じ め に
舟状骨偽関節に対する骨移植法は,従来からの遊離骨移植術(nonvascularized bone graft:NVBG)と血管柄つき骨移植術(vascularized bone graft:VBG)の二つに大きく分けられ1),近年はVBGが盛んに行われるようになってきた2).本外傷に対する最適な治療法について,今なお意見の一致は得られていないものの,一般的に偽関節部の変形が強い場合は掌側からの楔状NVBGが,骨硬化が強くなく骨嚢腫変化だけの場合はスクリューによる骨接合術もしくは鏡視下骨移植術が,近位骨片の壊死や血行障害を認める場合はVBGが適応とされている1,2).本研究では,舟状骨偽関節に対して術者のVBG選択に影響を及ぼしたと思われる因子について検討したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021