Japanese
English
問題点の検討
脊髄造影の適応
A study on the indication of myelography
山崎 隆志
1
,
原 慶宏
1
,
松谷 暁
1
,
伊藤 悠祐
1
,
石川 由規
1
T. Yamazaki
1
,
N. Hara
1
,
S. Matsutani
1
,
Y. Ito
1
,
Y. Ishikawa
1
1武蔵野赤十字病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Musashino Red Cross Hospital, Musashino
キーワード:
myelography
,
indication
,
inadvertent administration
,
contrast medium
Keyword:
myelography
,
indication
,
inadvertent administration
,
contrast medium
pp.779-785
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_779
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は じ め に
2014年,脊髄造影検査(脊髄造影)でイオン性造影剤(ウログラフィン)を脊髄腔に投与したため,患者が死亡する事故が発生した.同じころ,当科でも脊髄造影時に看護師が担当医にウログラフィンを手渡したが,担当医が気づいたため大事にいたらなかったというインシデントがあった.
ウログラフィンの検査室への配備を止め,処方箋による払い出し制に変更するなど事故防止対策をただちに講じた.一方,この事件をきっかけに脊髄造影の適応を検討した結果,当科では医学的に不要な脊髄造影が行われていることがわかり,脊髄造影を減らすこととした.
本研究の目的は,脊髄造影を減らしても医療の質が低下しないこと,わが国において医学的に不要と考えられる脊髄造影が行われている可能性があることを示し,脊髄造影の適応についての再考を促すことである.
© Nankodo Co., Ltd., 2020