特集 小児科医のための 呼吸器診療のポイント
6.医療的ケア児の嚥下評価
木下 憲治
1
1北海道医療大学病院歯科
キーワード:
医療的ケア児
,
嚥下評価
,
嚥下造影検査
,
嚥下障害の程度
Keyword:
医療的ケア児
,
嚥下評価
,
嚥下造影検査
,
嚥下障害の程度
pp.1628-1633
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001538
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医療的ケア児の嚥下評価では,画像検査として嚥下のほぼ全過程を連続的に評価できる嚥下造影検査(VF)が広く活用されている.VFは,形態学的・機能的異常,誤嚥・残留の有無・量を明らかにする「診断のための検査」と,安全な摂食条件をみつける「治療のための検査」という2つの目的がある1).具体的には,検査食(固形食・液体)での誤嚥の有無・量,誤嚥物の深達度および誤嚥の際の咳反射・咳嗽の有無を評価するとともに,誤嚥を減少・消失させる姿勢・食物形態・一口量・ペーシングの調整を行う.検査の限界をふまえ,臨床的所見・経過,検査結果を総合的に判断し,嚥下障害の程度(軽度:経口摂取主体〜最重度:経管栄養のみ)を判定する.
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