特集 小児消化器疾患―最近の話題
7.若年性ポリポーシス
今川 和生
1
1筑波大学小児科
キーワード:
消化管ポリポーシス
,
SMAD4
,
BMPR1A
,
発がんリスク
Keyword:
消化管ポリポーシス
,
SMAD4
,
BMPR1A
,
発がんリスク
pp.156-162
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001190
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若年性ポリポーシスはSMAD4やBMPR1A変異を伴い,消化管に過誤腫性ポリープが多発する.小児期より下血などの症状で気づかれることが多い.本症では,胃癌や大腸癌などの消化器がんの発症リスクが高まるため,生涯にわたるサーベイランスが重要である.また,SMAD4変異を有する場合は,遺伝性出血性末梢血管拡張症を伴って肺動静脈瘻などの血管奇形や結合組織病変を合併することがあり,消化管のみならず循環器など全身の病変検索を行う.本稿では,遺伝子異常により特徴づけられるその他の消化管ポリポーシスとの鑑別点や,本症における医学的管理の方針について述べる.
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