診療
小児における発熱性好中球減少症への対応
手塚 宜行
1
1名古屋大学医学部附属病院中央感染制御部
キーワード:
発熱性好中球減少症
,
化学療法
,
好中球減少
,
予防投与
Keyword:
発熱性好中球減少症
,
化学療法
,
好中球減少
,
予防投与
pp.61-70
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001162
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小児がん患者に対する化学療法中の好中球減少期の発熱は,重症感染症の唯一の兆候かもしれない.発熱性好中球減少症は緊急事態としてマネジメントされるべきである.好中球の欠如から初期は局所兆候が目立たない可能性はあるが,感染臓器を特定するため,入念な病歴聴取と詳細な身体診察が重要であり,それにより適切な抗菌薬選択が可能となる.感染症診療をサポートする培養検査結果や画像診断は,感染症の感染臓器と原因微生物をさらに明確にする.そして発熱性好中球減少症(FN)をきたした患者への継続的な再評価が予後改善に最も重要である.
本稿では執筆時点での知見をふまえたマネジメントについて総括する.
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