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小児穿孔性虫垂炎における疾患特異的アンチバイオグラムの有用性
柴田 涼平
1
,
齋藤 武
1
,
照井 慶太
1
,
中田 光政
1
,
小松 秀吾
1
,
村田 正太
2
,
谷口 俊史
3
,
吉田 英生
1
1千葉大学大学院医学研究院小児外科学
2千葉大学医学部附属病院検査部
3千葉大学医学部附属病院感染症内科
キーワード:
虫垂炎
,
抗菌薬
,
アンチバイオグラム
Keyword:
虫垂炎
,
抗菌薬
,
アンチバイオグラム
pp.1673-1681
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001109
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抗菌薬を選択する際は,施設のアンチバイオグラムを参考にすべきだが,小児虫垂炎のように患者背景が施設全体と異なる場合,感性率の乖離が予想される.今回,小児虫垂炎の培養結果から疾患特異的なアンチバイオグラムを作成し,抗菌薬選択における有用性を検討した.細菌分離頻度は,緑膿菌が既報にくらべ高いことが特徴的だった.施設全体と比較して感性率が全体的に高く保たれていた.また腸内細菌科細菌と緑膿菌では狭域抗菌薬の感受性が保たれていたが,偏性嫌気性菌,とくにBacteroides属で比較的耐性が強かった.疾患特異的なアンチバイオグラムは,本症における必要十分な抗菌薬レジメンの作成に有用だった.
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