発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006157642
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
右下腹部の圧痛,反跳痛,発熱等を主訴に受診し,理学的所見等で急性虫垂炎が疑われ,単純multidetected-row CT(MDCT)により最終診断された急性虫垂炎10症例を対象に,そのCT所見を後方視的に検討した.また,あわせてMDCTによる虫垂炎診断能に対する有用性についても報告した.1)虫垂が壊死溶解して膿瘍を伴っていたため虫垂が同定できなかった1例を除き,9例で虫垂が同定できた.2)CT画像上計測した虫垂径と実際に摘出された虫垂径はほぼ一致し,CT画像上での虫垂の走行と実際の走行も,検索し得た7例全てで一致した.3)MDCTの虫垂検出率は,報告されている超音波検査や造影CTの検出率よりも高く,客観性にも優れ,更に検査所要時間が短く,造影剤の副作用も考慮する必要がないため,虫垂炎診断に非常に有用と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2006