症例
右下肢痛を主訴に受診し腰部MRIにて腸骨骨髄炎と診断した12歳男児
荻野 加菜
1
,
榎本 真由子
1
,
藤坂 方葉
1
,
水野 洋介
1
,
牟禮 岳男
1
,
下村 真由美
1
,
西野 昌光
1
,
吉井 勝彦
1
1社会医療法人愛仁会千船病院小児科
キーワード:
osteomyelitis
,
pelvis
,
ilium
Keyword:
osteomyelitis
,
pelvis
,
ilium
pp.1545-1548
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001077
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急性化膿性骨髄炎は,骨髄炎症状や徴候,骨髄や血液培養からの病原体の検出,そして画像所見によって診断される.小児の骨盤部骨髄炎は骨髄炎の3~14%と比較的まれな疾患である.骨盤部骨髄炎の症状は,発熱,同側の下肢痛,臀部痛,下腹部痛,背部痛など,非特異的なものが多く,診断や治療が遅れやすい.骨盤部骨髄炎では,画像診断が診断の決め手となることが多く,下肢痛を主訴とする場合,疼痛部位のみでなく,骨盤部を含めて施行することで診断に至る可能性がある.今回,われわれは,発熱と右下肢痛を主訴に受診し,腰部MRIにて骨髄浮腫像を認め,腸骨骨髄炎と診断できた症例を経験したので報告する.
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