診療
小児摂食障害
-—早期発見と包括的治療
作田 亮一
1
1獨協医科大学埼玉医療センター子どものこころ診療センター
キーワード:
小児摂食障害
,
神経性やせ症
,
回避・制限型食物摂取症
,
早期発見
,
包括的治療
Keyword:
小児摂食障害
,
神経性やせ症
,
回避・制限型食物摂取症
,
早期発見
,
包括的治療
pp.1401-1408
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001045
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小児摂食障害児は増加している.やせ願望のある神経性やせ症が多いが,やせ願望の明らかでない摂食障害もある.成長途上なので,心身ともに重大な問題を残してしまうことが懸念される.慢性的な低栄養は低体重だけではなく,身長の伸びの停止(低身長),骨密度低下(骨粗しょう症リスク),妊孕性の問題,また自殺リスク等深刻な問題が生じ得る.早期に摂食障害に気づくことが肝要である.家族が気がつくのは半数に過ぎず,教育現場との連携が大切である.養護教諭は早期発見のゲートキーパーとして期待される.かかりつけ小児科医の役割も重要である.本稿では小児摂食障害の現状,診断,早期発見と治療の必要性,包括的診療体制について概説する.
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