綜説
小児急性胃腸炎診療ガイドライン2017の解説
-―治療の標準化と安全な家庭医療の推進を目指して
靍 知光
1
,
上村 克徳
2
,
服部 益治
3
,
平田 倫生
4
,
十河 剛
5
,
伊藤 純子
6
,
津村 直幹
7
,
黒田 達夫
8
1雪の聖母会聖マリア病院臨床・教育・研究本部
2兵庫県立こども病院救急総合診療科
3兵庫医科大学小児科
4聖路加国際病院小児科
5済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科
6虎の門病院小児科
7久留米大学医学部小児科
8慶應義塾大学医学部小児外科
キーワード:
ガイドライン
,
Minds
,
小児急性胃腸炎
,
経口補水療法(ORT)
,
薬物療法
Keyword:
ガイドライン
,
Minds
,
小児急性胃腸炎
,
経口補水療法(ORT)
,
薬物療法
pp.1183-1190
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000983
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小児の急性胃腸炎は日常診療において,最も患児数が多い疾患と言っても過言ではない.しかし,わが国では一部の学会でガイドライン作成の動きがあったものの,これまで本疾患に関する正式な勧告もガイドラインも存在しなかった.昨年の6月に小児救急医学会のガイドライン作成委員会は,小児急性胃腸炎と小児急性虫垂炎の両方のガイドラインを収載した「エビデンスに基づいた子どもの腹部救急診療ガイドライン2017」を刊行した.両ガイドラインともに2012年以来完成までに5年を要したが,多くの小児医療従事者に利用されているようである.本稿では,策定に至った歴史的な背景や作成の道のりと全体の概略および特徴的な内容ポイントを解説した.

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