特集 膵・消化管神経内分泌腫瘍の診療アップデート
14.「膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドライン」第3版の改訂へ向けて
増井 俊彦
1,2
1倉敷中央病院外科
2膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドライン第3版作成委員会
キーワード:
神経内分泌腫瘍
,
ガイドライン
,
Minds
Keyword:
神経内分泌腫瘍
,
ガイドライン
,
Minds
pp.591-594
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003446
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神経内分泌腫瘍に対しては,原発臓器によって異なった挙動を示すこと,また,低悪性度から高悪性度までの幅が広いこと,といった特徴を踏まえた診療を行う必要がある.本邦では2016年の時点で10万人当り3.53人と希少疾患の範疇であり,多数の経験を積むことが難しい疾患である.そのため,一律に癌と同様の治療を行うあるいは逆に良性疾患として治療を行うことを防ぐためには,ガイドラインの役割がきわめて重要である.第3版ガイドラインでは,専門領域としていない一般臨床医を対象とし,エビデンスを基にクリニカルクエスチョンを立てて益と害の双方を評価する偏りの少ない作成方式とし,また実臨床に使いやすい構成を目指して作成を進めている.エビデンスが少ない領域であるため,高い推奨レベルは難しいものの,科学的なエビデンス総体の評価を通して可能なかぎり確実かつ実践的な推奨を予定している.

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