綜説
小児の血液培養―現在と未来
笠井 正志
1
1兵庫県立こども病院感染症内科
キーワード:
敗血症
,
菌血症
,
血液培養検査
,
重症細菌感染症
,
感染性心内膜炎
Keyword:
敗血症
,
菌血症
,
血液培養検査
,
重症細菌感染症
,
感染性心内膜炎
pp.383-388
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000821
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小児血液培養の現在の鉄則として ① 検査適応はすべての菌血症が疑われる時である,② 輸液ルートを確保する時が採取のタイミングで,わざわざ穿刺は原則しない,③ 採取量の最大は循環血液量の1%かつボトルに記載してある規定量上限までである,④ 複数セットの適応は(菌血症ではなく)敗血症が疑われる時で,その他は例外的である,について述べる.また小児血液培養の未来予測として ① 嫌気ボトルは近年併用することで(偏性嫌気性菌感染症以外でも),陽性率が上がるという報告が近年増えているので,1本ではなく2本(好気ボトル+嫌気ボトル)が良いかもしれない,② 何でもかんでも「血培」ではなく,きちんと清潔に正確に標準化する,について述べる.
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