綜説
FGF23関連低リン血症性くる病
道上 敏美
1
1地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター研究所環境影響部門
キーワード:
Fibroblast growth factor 23
,
リン
,
くる病
,
骨軟化症
,
X染色体優性低リン血症性くる病
Keyword:
Fibroblast growth factor 23
,
リン
,
くる病
,
骨軟化症
,
X染色体優性低リン血症性くる病
pp.1911-1916
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000700
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Fibroblast growth factor 23(FGF23)は主として骨で産生され,腎臓におけるリン酸排泄増加および活性型ビタミンD産生抑制により血清リン値を低下させる.FGF23作用の過剰により低リン血症,骨石灰化障害をきたす疾患群はFGF23関連低リン血症性くる病と総称され,X染色体優性低リン血症性くる病などの遺伝性疾患のほか,腫瘍性骨軟化症など多彩な疾患が含まれる.診断のためには血中intact FGF23値の測定が有用である.通常,リン製剤と活性型ビタミンDの投与が行われるが,最近,抗FGF23中和抗体が開発され,新規治療として期待されている.
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