特集 小児医療における診断・治療の進歩2018
Ⅱ.治療技術
15.代表的な母斑症(神経皮膚症候群)
-―神経線維腫症1型,結節性硬化症,Noonan症候群,Sturge-Weber症候群,先天性巨大色素性母斑・神経皮膚黒色症
武内 俊樹
1
1慶應義塾大学医学部小児科学教室
キーワード:
母斑症
,
神経皮膚症候群
,
神経線維腫症1型
,
結節性硬化症
,
Sturge-Weber症候群
Keyword:
母斑症
,
神経皮膚症候群
,
神経線維腫症1型
,
結節性硬化症
,
Sturge-Weber症候群
pp.1725-1732
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000667
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先天的な皮膚の症状(母斑)に加えて,神経系など他の臓器にも病変がある疾患群を総称して,母斑症あるいは,神経皮膚症候群とよぶ.神経系と皮膚に症状が認められるのは,ヒトの形成過程において,中枢神経系と皮膚はともに外胚葉から発生するためである.母斑症に含まれる主な疾患として,神経線維腫症1型,結節性硬化症,Noonan症候群,Sturge-Weber症候群,先天性巨大色素性母斑・神経皮膚黒色症などが挙げられる.それぞれの疾患に特徴的な,皮膚・神経,その他の症状の把握が診断に重要である.近年,原因となる遺伝子変異やそれに伴う病態の解明が進み,各疾患の標的分子に対する疾患特異的治療が開発されつつある.
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