特集 小児医療における診断・治療の進歩2018
Ⅱ.治療技術
14.先天性聴覚障害に対する人工内耳治療
松本 希
1
1九州大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科学教室
キーワード:
人工内耳
,
先天聾
,
音声言語
Keyword:
人工内耳
,
先天聾
,
音声言語
pp.1719-1724
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000666
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人工内耳は手術によって植え込んだ体内器と,その体内器に通信する体外器(プロセッサ)を用いて音の情報を電気信号に変換して蝸牛神経を刺激する人工聴覚器である.人工内耳は急速に装用者数を増やしており,現在は先天性高度難聴児の療育,教育において大きな柱の一つである.人工内耳装用児の診療においては,人工内耳は小さな声にもよく反応するため一見健聴にみえることもあるが,話した内容をすべて理解したかどうかは別途確認したり,筆談を併用したりといった配慮が必要である.人工内耳装用者がMRI検査,手術,放射線治療などの注意を要する検査,治療を受ける際は人工内耳手術や診療を行う耳鼻咽喉科にコンサルトすることが必要である.
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