診療
CAR-T細胞療法
-―遺伝子改変T細胞を用いた新しいがん治療
今井 千速
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野
キーワード:
キメラ抗原受容体
,
CAR-T細胞療法
,
遺伝子改変T細胞
,
CD19
,
小児がん
Keyword:
キメラ抗原受容体
,
CAR-T細胞療法
,
遺伝子改変T細胞
,
CD19
,
小児がん
pp.1583-1591
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000637
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CAR-T(カーティー)細胞療法とは,遺伝子改変によりキメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)を発現させた自己T細胞を用いる免疫細胞療法である.CARは,マウスモノクローナル抗体の高い抗原選択性と結合力を利用した人工受容体であり,HLA拘束性がなく万人に利用できる点が重要な特徴である.2017年8月,CD19を標的とするCAR-T療法が,再発・難治急性リンパ性白血病に対して,米国で保険診療として認可された.CARの機能にかかわる基礎的事項から,臨床的成功に至るまでの歴史的背景,そして今後の方向性について概説した.
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