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第1土曜特集 CAR-T細胞療法の現在と将来展望
治療成績
小児/若年ALLに対するCAR-T細胞療法
CAR-T cell therapy for childhood/young adult ALL
平松 英文
1
Hidefumi HIRAMATSU
1
1京都大学大学院医学研究科小児科 血液・腫瘍グループ
キーワード:
CAR-T細胞療法
,
急性リンパ性白血病(ALL)
,
CD19
Keyword:
CAR-T細胞療法
,
急性リンパ性白血病(ALL)
,
CD19
pp.878-884
発行日 2021年6月5日
Published Date 2021/6/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27710878
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小児がんのなかでも急性リンパ性白血病(ALL)は最も治癒しやすい疾患ではあるが,いったん再発すると治療に難渋することが少なくない.とくに寛解導入不能例や移植後早期再発は難治で,救命することが難しい.キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞は抗原提示細胞に依存せず,特定の抗原に細胞傷害性を持つように作製された遺伝子改変T細胞で,そのプロトタイプ開発は30年以上前に遡る.初期の臨床試験では効果が認められなかったものの,B細胞系腫瘍への応用を契機に効果的なCAR-T細胞の臨床応用が進み,欧米や中国において急速に研究が進行中である.本稿では,小児/若年の再発難治ALLに対して,わが国ではじめて保険収載されたCAR-T細胞療法であるチサゲンレクルユーセルを中心に,CAR-T細胞のALLに対する臨床に関して,筆者らの治験からの経験に基づき概説する.
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