特集 溶連菌感染症を見直す
2.溶連菌感染症の歴史
渡邊 真弥
1
,
崔 龍洙
1
1自治医科大学医学部感染・免疫学講座細菌学部門
キーワード:
A群β溶血性レンサ球菌
,
Streptococcus pyogenes
,
猩紅熱
,
劇症型レンサ球菌感染症
,
細菌ゲノム解析
Keyword:
A群β溶血性レンサ球菌
,
Streptococcus pyogenes
,
猩紅熱
,
劇症型レンサ球菌感染症
,
細菌ゲノム解析
pp.1511-1518
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000626
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A群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)は,5~15%の健常人の咽頭や消化管,表皮などに常在している一方で,小児の咽頭炎や蜂巣炎などの主な起因菌でもある.世界中で,毎年約700万人の溶連菌感染症が発症していると見積もられている.さらに,溶連菌は重篤な侵襲性感染症も引き起こし,現在毎年16.3万人が重篤な侵襲性溶連菌感染症で亡くなっている.溶連菌感染症は,臨床上非常に重要な疾患であり,有史以来人類は溶連菌感染症に悩まされてきた.本稿では,溶連菌感染症の変遷とレンサ球菌感染症研究について解説する.
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