一頁講座 話題の疾患
慢性疲労症候群
松本 美富士
1
1愛知県豊川市民病院内科
キーワード:
慢性疲労症候群
,
線維筋痛症候群
,
フィットネス療法
Keyword:
慢性疲労症候群
,
線維筋痛症候群
,
フィットネス療法
pp.1163-1164
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109125
- 有料閲覧
- 文献概要
慢性疲労症候群は新興疾患か
欧米では古くから慢性疲労を呈する原因不明の病態を神経衰弱,神経循環無力症などの病名で呼んでいたが,1984年,米国ネバダ州において同様の病態の集団発生を契機に,米国防疫センター(CDC)が病態の定義と診断基準を作成し,最も顕著な症状である慢性疲労を病名の特徴として慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome;CFS)の病名が提唱された.
その病因,病態に不明な部分が多く,有効な治療法もないため,患者は長期にわたって身体的,精神的に病んでいる.本邦における有病率は欧米に比して一桁少なく,壮年期が中心で,男女比は2:3であり,散発的な家族内発生はあるが,集団発生はない.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.