特集 感染症迅速診断キットを見直す―その有用性と限界
感染症の迅速診断キットと小児科の臨床―有用性と限界を知って使用するために
板垣 勉
1
1山辺こどもクリニック
キーワード:
抗原迅速診断
,
検体採取法
,
呼吸器感染ウイルス
,
流行
Keyword:
抗原迅速診断
,
検体採取法
,
呼吸器感染ウイルス
,
流行
pp.1603-1609
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000262
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抗原迅速診断はすでに小児科外来診療上なくてはならない検査となっている.たった数分で病原体が特定でき,臨床経過もある程度推定したうえで,治療方針も決定できるようになった.しかし抗原迅速診断を行えるのは病原体のほんの一部であり,子どもたちへの侵襲性もある.そのため,ほかの病原体のことも十分理解して使用する必要がある.今回一般外来でよく遭遇する呼吸器感染病原体の特徴と症例の臨床経過を通じて学んだことも記載した.単に診断するばかりではなく検査をしたら必ず陽性例の臨床経過と所見をまとめておくべきで,その学びから不必要な検査をせず,子どもと保護者の不安を少しでも減らせるような外来でありたいと願っている.
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