増大号特集 正しく指示する食事指導・食事療法
14.心不全
森 浩輝
1
1東京女子医科大学病院循環器小児科
キーワード:
心不全
,
先天性心疾患
,
チアノーゼ性心疾患
,
心筋症
,
周術期
Keyword:
心不全
,
先天性心疾患
,
チアノーゼ性心疾患
,
心筋症
,
周術期
pp.1489-1497
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000229
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小児の心不全では経口摂取不良や循環不全に伴う吸収障害を合併することがあり,患児の年齢や心不全の原因となっている心疾患の治療段階に応じた栄養摂取法を選択する必要がある.先天性心疾患に伴う心不全では,根治術そのものが栄養障害改善のもっとも効果の大きい方法であるが術前の栄養状態や体重が非常に重要である.成人期に至った先天性心疾患患者では肥満や糖代謝異常が高頻度であり,幼少期から過食や偏食は回避されるべきである.心筋症に伴う心不全においても長期の管理が必要となるが,要となる塩分制限にはRAS 系の亢進を介した心不全増悪という側面もあるため,食事指導だけでなくACE 阻害薬やARB の併用が必須である.
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