増大号特集 正しく指示する食事指導・食事療法
13.高血圧
阿部 百合子
1
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
キーワード:
本態性高血圧
,
小児肥満
,
食塩
,
胎児期栄養
Keyword:
本態性高血圧
,
小児肥満
,
食塩
,
胎児期栄養
pp.1483-1487
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000228
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血圧健診を行うと,二次性高血圧も見つかるが,ほとんどは本態性高血圧に該当する病態である.小児本態性高血圧の約半数は肥満に合併する1).小児肥満の食事指導では,緩やかなエネルギー制限と規則正しくバランスがとれた食事が基本であり,野菜や海藻,n—3 系脂肪酸(魚油に多く含まれる,とくにエイコサペンタ塩酸(EPA),ドコサヘキサエン酸(DHA))などの積極的摂取を指導する.小児でも食塩の過剰摂取は血圧上昇に関与すると報告されているため,減塩も併用する2).さらに,胎児期の栄養状態が本態性高血圧の発症にも関わる.
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