増大号特集 正しく指示する食事指導・食事療法
9.鉄欠乏性貧血
藤田 敦士
1
1日本医科大学武蔵小杉病院小児科
キーワード:
鉄欠乏貧血
,
鉄欠乏状態
,
ヘム鉄
,
栄養指導
,
補完食
Keyword:
鉄欠乏貧血
,
鉄欠乏状態
,
ヘム鉄
,
栄養指導
,
補完食
pp.1455-1461
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000224
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食事指導としては各年齢に応じた規則正しいバランスのとれた食事から鉄必要量を摂取することが基本である.ヘム鉄を多く含む動物性食品は吸収率がよく勧められる.生後6 カ月から2 歳までや10 歳代の女児は鉄必要量が多く鉄欠乏に陥りやすい.鉄欠乏性貧血を食事療法だけで改善するのは難しく,鉄剤の内服と食事療法の両方が必要になる.貧血の前段階の鉄欠乏状態では鉄剤をつかわずに食事療法による改善も期待できる.現代の日本人の鉄摂取量では鉄欠乏状態になりやすく,鉄を意識した普段からの食生活は予防のために重要である.今後離乳期の食事指導は,補完食の考えに基づいた食事指導へと変わる可能性がある.
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