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増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021
5.皮膚科医のための臨床トピックス
デュピルマブと円形脱毛症
Dupilumab for atopic dermatitis associated with alopecia areata
原田 和俊
1
Kazutoshi HARADA
1
1東京医科大学皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
デュピルマブ
,
円形脱毛症
,
アトピー性皮膚炎
,
IL-13
,
IL-15
Keyword:
デュピルマブ
,
円形脱毛症
,
アトピー性皮膚炎
,
IL-13
,
IL-15
pp.151-153
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206363
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デュピルマブはTh2反応の中心となるIL-4,IL-13シグナルを抑制することでアトピー性皮膚炎における臨床症状を著明に改善させる生物学的製剤である.最近,デュピルマブの投与により,アトピー性皮膚炎に合併した円形脱毛症が改善した症例が報告されている.円形脱毛症はTh1サイトカインであるIL-15が病態形成に中心的な役割を演ずると考えられてきた.この仮説を支持するように,デュピルマブ投与によってTh1反応が優位となり,円形脱毛症が発症したという症例の報告がされている.しかし,その一方,デュピルマブ投与により臨床症状が改善する円形脱毛症の存在が明らかとなり,Th2反応が病態の形成に重要な役割を担う円形脱毛症の存在が示唆された.
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