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特集 整形外科医の災害対応のあり方―能登半島地震の経験より
東南海・南海地震への備えの現状と今後の課題
Current state of preparations for the Nankai Trough Earthquake and future challenges
竹葉 淳
1
,
安念 優
1
,
福山 史朗
1
,
髙尾 正樹
2
,
佐藤 格夫
3
Jun TAKEBA
1
,
Masaki TAKAO
2
,
Norio SATO
3
1愛媛大学,救急航空医療学講座
2同上,整形外科学講座
3同上,救急医学講座
キーワード:
Tonankai/Nankai Trough Earthquakes
,
Orthopaedic trauma care
,
Disaster medicine
Keyword:
Tonankai/Nankai Trough Earthquakes
,
Orthopaedic trauma care
,
Disaster medicine
pp.1545-1550
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003220
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要旨:2024年1月1日に発生した能登半島地震に対し,愛媛大学病院の災害派遣医療チーム(DMAT)隊員として現地で活動した経験をもとに,東南海・南海地震における整形外科診療の課題と対策について述べる。東南海・南海地震は今後30年以内に70~80%の確率で発生が予想され,甚大な被害が想定されている。過去の報告から整形外科外傷患者が多数発生することが見込まれ,整形外科医が果たすべき役割は大きい。被災地内では医療機関の機能低下や人員不足,医療資機材の不足が起こることが想定されるため,病院の籠城力の強化,地域内での有事の際の協力体制の確立,整形外傷災害医療コーディネーター制度の制定など,平時からの備えが重要である。そのためには災害対応に精通した整形外科医を育成していく教育システムを確立する必要がある。
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