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特集 整形外科医の災害対応のあり方―能登半島地震の経験より
トルコ地震における整形外科医の役割―国際緊急援助隊医療チームの活動―
Role of orthopaedic surgeons in the Turkey earthquake experience of Japan disaster relief team
水田 宜良
1
,
黒住 健人
2
,
原田 薫
3
,
大場 次郎
4
,
矢形 幸久
5
Noriaki MIZUTA
1
,
Taketo KUROZUMI
2
,
Kaoru HARADA
3
,
Jiro OBA
4
,
Yukihisa YAGATA
5
1兵庫県立はりま姫路総合医療センター,救急科
2虎の門病院,外傷センター
3聖隷三方原病院,整形外科
4DMAT事務局
5兵庫県災害医療センター,整形外科
キーワード:
Disaster medicine
,
Emergency medical team
,
Field hospital
Keyword:
Disaster medicine
,
Emergency medical team
,
Field hospital
pp.1557-1562
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003222
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要旨:2023年2月にトルコ共和国で大震災が発生し,国際緊急援助隊医療チームが派遣された。医療チームは手術機能や入院病棟などを保有するチームとして派遣され,延べ約2,000人の被災者を診察した。本派遣における疾病の割合は外傷が19%で,骨格系を中心とした慢性疾患が半分近くを占めていた。手術は2例,処置は創傷処置のほか,外固定,神経ブロックなど計49例施行した。整形外科医の役割として,手術を含めた外傷対応のほかに,慢性疾患に対する診察,投薬および疼痛緩和,リハビリテーション,予防啓発などの業務が挙げられ,これまでの派遣実績からも整形外科医の需要は高いことが明らかとなった。国際災害対応においては,物品や環境の制約もあるなかで診療の工夫,現地医療機関との連携が重要となる。
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