Japanese
English
特集 震災時の避難大作戦:精神科編
災害医療の基礎
Basics of Disaster Medicine
徳野 慎一
1
Shinichi TOKUNO
1
1防衛医科大学校防衛医学講座
1Department of Defense Medicine, National Defense Medical Collage, Tokorozawa, Japan
キーワード:
Disaster medicine
,
Hospital evacuation
,
Earthquake
,
Tsunami
,
Nuclear Disaster
Keyword:
Disaster medicine
,
Hospital evacuation
,
Earthquake
,
Tsunami
,
Nuclear Disaster
pp.1041-1047
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102017
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
2011年3月11日14時46分に発生したマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震は,それに引き続く複数のマグニチュード7クラスの余震とともに,巨大な津波を引き起こし東日本に壊滅的な被害を与えた。また,内陸部にもマグニチュード6を超える関連地震が発生し被害を拡大させた。さらに,津波被害によりバックアップ用の電源を失った福島第一原子力発電所のトラブルにより未曽有の原子力災害に至った。
この一連の災害を東日本大震災と呼ぶが,こうした事態に対して関係諸機関は対応に追われた。医療関係機関もその例外ではなく対応の内容は多岐にわたった。新聞・テレビ・インターネットなどにおいてはこれらの対応が断片的に報道されており,一連の対応を理解するには地震・津波・原子力災害に分けて時系列として整理する必要がある(表1)。本稿では,災害医療の基本的な知識を整理することで,本震災の医療対応についての理解の一助としたい。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.