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特集 整形外科医の災害対応のあり方―能登半島地震の経験より
東日本大震災での反省は能登半島地震に生かされたのか
A lesson from the Great East Japan Earthquake for future
伊勢福 修司
1
Shuji ISEFUKU
1
1みやぎ県南中核病院,整形外科
キーワード:
The 2011 Great East Japan Earthquake
,
The 2024 Noto Peninsula Earthquake
,
Disaster medicine
Keyword:
The 2011 Great East Japan Earthquake
,
The 2024 Noto Peninsula Earthquake
,
Disaster medicine
pp.1535-1543
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003219
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要旨:東日本大震災時の災害医療について多くの報告と反省がなされてきた。東日本大震災から10年余りが経ち,それらの反省が2024年元日に発生した能登半島地震への対応に生かされたのか,検討した。都道府県に保健医療調整本部を設置しDMAT調整本部と一体運用することが制度化されたこと,DMAT調整本部機能がDMATロジスティックチームにより補強されたことにより,大規模災害時の医療で最も大切な情報伝達と医療調整がより効果的に行われるようになった。超高齢地域での震災であり,大腿骨近位部骨折の発生数は予想どおりに増加した。今後も震災は必ず発生し,全国で高齢化がさらに進行する。平時の大腿骨近位部骨折予防への取り組みは,震災時の発生抑制につながる。災害時の整形外科的外傷治療の体制を平時に構築しておくことは,震災時の医療を効率化すると考えられる。
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