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特集 超高齢社会における手外科疾患の治療
Dupuytren拘縮の病態と治療
Treatment of Dupuytren’s contracture
木田 博朗
1
,
松井 雄一郎
1,2
,
岩崎 倫政
1
Hiroaki KIDA
1
,
Yuichiro MATSUI
1,2
1北海道大学大学院医学研究院,整形外科学教室
2北海道大学大学院歯学研究院,口腔総合治療学教室
キーワード:
Dupuytren’s contracture
,
Palmar aponeurosis
,
Fibrosis
Keyword:
Dupuytren’s contracture
,
Palmar aponeurosis
,
Fibrosis
pp.1427-1430
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003188
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要旨:Dupuytren拘縮は手指の屈曲拘縮をきたす疾患であり,手指の運動障害を愁訴とした中高年者の診療において念頭に置くべき疾患の一つである。病態として,手掌腱膜に生じた “nodule” と呼ばれる結節が徐々に “cord” と呼ばれる索状物となり,手指の屈曲拘縮をきたす。リスクファクターとして,飲酒,喫煙,糖尿病などがある。進行を予防する術はなく,治療開始時期の明確なコンセンサスはないが,MP関節では30°以上,PIP関節では15°以上の屈曲拘縮が目安となる。主な治療法として手術治療や,現在日本では使用不可となっているがコラゲナーゼ注射療法がある。手術治療は大まかに腱膜切離術,部分腱膜切除術,全腱膜切除術,皮膚腱膜切除術がある。いずれの治療法にも一長一短があり,それぞれの治療法の特性を理解し個々の症例に応じた治療法を選択することが必要である。
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