Japanese
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特集 超高齢社会における手外科疾患の治療
狭窄性腱鞘炎の治療―ばね症状を認める非典型的症例の検討も含めて―
Treatment of stenosing tenosynovitis, including atypical cases with trigger finger symptoms
水島 秀幸
1
Hideyuki MIZUSHIMA
1
1名古屋徳洲会総合病院整形外科,手外科・マイクロサージャリーセンター
キーワード:
Stenosing tenosynovitis
,
Trigger finger
,
Snapping finger
Keyword:
Stenosing tenosynovitis
,
Trigger finger
,
Snapping finger
pp.1417-1425
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003187
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要旨:一般的に「ばね指」とは,A1プーリー部における腱鞘および腱の肥厚により生じる腱の滑走障害を指す。母指,中指,環指に好発しやすく,中年以降の女性に多い。原因としては,指の使用過多(overuse),内科的疾患(糖尿病,関節リウマチ),更年期障害などが挙げられる。症状としては,A1プーリー部の痛み,自動屈曲時のsnappingあるいはlocking,PIP関節の伸展障害,伸展時の痛みなどが挙げられる。治療としては,安静やステロイド腱鞘内注射などの保存的治療をまず行い,保存的治療に抵抗する場合には手術を行う。また,ばね症状を認める症例の中にはA1プーリーとは異なる部位を原因とするものがあり,注意を要することがある。
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