増加するアレルギー疾患 内科医にとっての最良のアプローチとは
成人喘息への理解と対応 合併病態への対応 リモデリングの病態と対策
谷本 英則
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1国立病院機構相模原病院 臨床研究センター気管支喘息研究室
キーワード:
Transforming Growth Factor Beta
,
喫煙
,
好酸球
,
呼吸筋
,
線維症
,
喘息
,
肥満細胞
,
平滑筋
,
Th2細胞
,
気道粘膜
,
調節T細胞
,
気道リモデリング
Keyword:
Asthma
,
Eosinophils
,
Fibrosis
,
Mast Cells
,
Muscle, Smooth
,
Respiratory Muscles
,
Smoking
,
Transforming Growth Factor beta
,
Th2 Cells
,
Respiratory Mucosa
,
T-Lymphocytes, Regulatory
,
Airway Remodeling
pp.650-654
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010137787
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喘息患者の気道では慢性炎症に起因した気道傷害と続発する気道の既存構造の改変として、上皮杯細胞の増殖や基底膜の肥厚、気道平滑筋の肥厚と増生、粘膜下腺の過形成、血管新生、粘膜下の線維化などのリモデリングが生じる。気道のリモデリングの形成で気道の過敏性は亢進し、また気流制限は非可逆的なものとなる。気道のリモデリングには、Th2細胞やregulatory T cell、好酸球、マスト細胞、気道上皮細胞などのさまざまな細胞やサイトカインが関与する。現時点では一度形成されたリモデリングを修復できる治療薬は明らかではないが、吸入ステロイドやロイコトリエン受容体拮抗薬が有効な可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2010