Japanese
English
臨床
超音波検査を用いた膝関節屈曲・伸展運動に伴う脛骨神経の動態観察―健常成人と膝窩部痛症例との比較―
Observation of tibial nerve dynamics during knee joint flexion and extension exercise using an ultrasonography;comparison between healthy adults and patients with popliteal pain
田中 紀輝
1
,
古田 亮介
1
,
佐々木 達也
1
,
岸田 敏嗣
2
,
吉田 眞一
3
Noriki TANAKA
1
,
Toshitsugu KISHIDA
2
,
Shinichi YOSHIDA
3
1よしだ整形外科クリニック,リハビリテーション科
2運動器機能解剖学研究所
3よしだ整形外科クリニック,整形外科
キーワード:
Ultrasonography
,
Tibial nerve
,
Knee
Keyword:
Ultrasonography
,
Tibial nerve
,
Knee
pp.1269-1274
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003133
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要旨:本調査では,膝窩部痛を有する症例と健常成人を対象に,膝関節屈曲・伸展運動に伴う脛骨神経の短軸の移動距離の変化について超音波検査(エコー)を用いて観察した。対象は,膝関節に症状のない12名12肢(健常群)と膝窩部痛を訴える7名7肢(症例群)である。方法は,腹臥位にて大腿骨顆部より近位に位置する大腿骨後面の脛骨神経をエコーで描出した。その後,大腿骨後面から脛骨神経の背側縁(画面上の下端)までの距離を計測し,膝関節屈曲0°と90°との距離を比較した。脛骨神経の移動距離は,健常群は5.4±2.3mmに対して,症例群で -0.6±3.1mmであった。膝窩部痛を有する症例群では,脛骨神経の周囲組織の硬さにより健常群で認めた大腿骨側である深層への移動が阻害された結果,移動距離の減少が生じたと考えられた。
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