Japanese
English
臨床
指節骨,中手骨骨折に対するディスポシリンジを用いた創外固定法の治療経験
External fixation framed by disposable syringe for phalangeal fractures
長谷川 和重
1
,
小暮 敦史
2
,
林 耕宇
1
,
宮坂 芳典
1
Kazushige HASEGAWA
1
,
Atsushi KOGURE
2
1仙塩利府病院,整形外科・手外科センター
2仙台市立病院,整形外科
キーワード:
Phalangeal fractures
,
External fixator
,
Surgical treatment
Keyword:
Phalangeal fractures
,
External fixator
,
Surgical treatment
pp.1275-1280
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003134
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要旨:ディスポシリンジと鋼線を用いた創外固定法を考案し,手指骨骨折を治療した。対象は10例14指,部位は中節骨1指,基節骨10指,中手骨3指であり,創外固定装着期間は平均5.5週であった。1mlまたは3mlのディスポシリンジを骨折部にあて,鋼線を骨折部の近位遠位に数本刺入した後,90°に曲げてカットし,手術覆布を留めるサージカルテープで鋼線断端とシリンジを一塊として固定した。追加外固定は原則行わなかった。経過中の内固定への変更,固定性(矯正損失),骨癒合,臨床成績(%TAM)1),合併症について検討した。内固定への変更例はなく,全例で矯正損失なく骨癒合が得られ,Excellent 10指,Good 4指であった。鋼線刺入部対側の皮膚刺激症状,一過性の指神経障害,手指拘縮が生じた例があった。本法は特殊な器具を用いず固定性も良好で,適応と限界に留意しながら行えば有用な方法と考える。
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