骨折予防を目指した積極的な骨粗鬆症診療
骨折の二次予防を目指した治療戦略
萩野 浩
1
,
奥田 玲子
,
山本 陽子
1鳥取大学 医学部保健学科
キーワード:
Diphosphonates
,
危険因子
,
骨粗鬆症
,
専門職間人間関係
,
リスク評価
,
二次予防
,
骨折-骨粗鬆症性
,
病診連携
Keyword:
Diphosphonates
,
Interprofessional Relations
,
Osteoporosis
,
Risk Factors
,
Risk Assessment
,
Secondary Prevention
,
Osteoporotic Fractures
pp.619-625
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013155548
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脆弱性骨折はそれ自体が骨折リスクを高め,「脆弱性骨折の連鎖」をもたらす.脆弱性骨折のうちでも椎体骨折,大腿骨近位部骨折,橈骨遠位端骨折,上腕骨近位部骨折の発生頻度が高く,高齢者の4大骨折と呼ばれる.このうち,椎体骨折,大腿骨近位部骨折の患者数が多く,加齢とともに発生率が高まる.近年の薬物療法の進歩は,脆弱性骨折発生の抑制を可能としている.脆弱性骨折を有する症例に対して骨折二次予防,すなわち骨粗鬆症の治療を実施すれば,きわめて効率よくその治療効果が得られることとなる.最近,骨粗鬆症治療におけるリエゾンサービスが注目されている.IOF,ASBMR,FFNなどの国際団体も推進しており,わが国でも骨粗鬆症マネージャーレクチャーコースが開催され,骨粗鬆症の早期診断とともに脆弱性骨折後の骨折予防改善を目指したメディカルスタッフの養成が始められている.
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